創立150周年を迎えるにあたって
――明治学院の教育の指針――
アメリカ人宣教医師J.C.ヘボンは、幕末の混迷期に来日し、医療奉仕に携わるだけでなく、“ヘボン式ローマ字”を考案して和英辞書を編纂し、聖書の和訳を完成させました。医術を用いて人々を救い、語学を通じて人々の心を開いていったのです。そしてヘボンは日本の将来を担う若者を育成するため、1863年に妻クララとともにヘボン塾を開きました。ヘボンは宣教師であり、医師であり、学者であり、事業家であるとともに、優れた教育者でもあったのです。
ヘボン塾に淵源を持つ明治学院は、創立者の思いや生き方を継承した“ヘボンの子どもたち”を社会に送り出すべく、東京都港区(高校、大学)、横浜市戸塚区(大学)、東京都東村山市(中学校、高校)の地にて教育活動を展開してまいりました。
そして明治学院は2013年に創立150周年を迎えます。記念事業の一環として、理想家であるとともに実践家でもあった創立者ヘボンの精神を受け継いだ明治学院の教育をさらに磨き上げ発展させていくことを決意し、以下のとおり宣言いたします。
記
- 明治学院は、「キリスト教に基づく人格教育」という創立者ヘボン以来の150年にわたる建学の精神に従い、自由・奉仕・勤勉といった価値観を有する人間を育成します。
- 明治学院は、建学の精神にもとづく教育と研究により、自らと隣人の幸福と繁栄を実現するための学力と人間力を培い、他者、他国、自然環境と共に生きることのできる21世紀の市民を育成します。
- 明治学院は、生涯における一貫した教育の場であるために、創立150周年を迎える2013年を中心に、新たな教育態勢を整備し、来るべき200周年、さらにその先の未来を見据えた学院の姿を展望します。
2011年3月25日
学校法人 明治学院
- 学院長
- 久世 了
- 大学長
- 大西 晴樹
- 高等学校長
- 小暮 修也
- 中学校・東村山高等学校長
- 和田 道雄